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『人文地理学』第3章

第3章 「災害と人間―河川を中心に―」 テキストp.77~90

1.河川と人間との関わり→2.日本の河川→3.人間による河川の改変→4.日本における近年の水害

自然要因による災害と、人間活動が助長して起こる災害
 水害・震災・土砂災害/植生破壊・伐採・焼畑・メルトダウンなど。
日本の河川=流域面積が小さく流長も短いが、河川勾配が急なため、水害や土砂災害が起こりやすい。侵食速度が速い。山が多い、地殻変動、気候によるもの。

河川と人間とのかかわり…利水、治水=数多くの自然災害との戦いと共に生活することを強いられてきた地域住民の人為的手段。

利根川=東遷…江戸時代(16世紀末頃)~明治~
   浅間山の噴火以降の水害、浸水被害に対する策として治水
信濃川=放水路の掘削→災害の軽減、水稲収穫量up
しかし新潟海岸では海岸侵食も起きた。

 植生破壊による保水能力の低下によって、下流での洪水氾濫が起こりやすくなったり、コンクリート河岸設置によって川の水が溢れ易くなるというケースもあり、また土地利用の変化などによって内水氾濫も目立ってきた。

都市型水害…都市部の集中豪雨による地下施設への浸水、道路冠水
ヒートアイランド現象、地球温暖化による雨の強度の増大、都市への集中降雨

ハザードマップ(災害予測地図)
水害に関しては、浸水想定区域や非難情報などが描かれた洪水ハザードマップがある。


輪中と防災意識について…輪中の中でも、中央と端側での意識の違いがある。そこには集落内での階層的立地や、土盛りの仕方(=古くから住む人と新参者との家のつくりかたの相違)をはじめ、輪中景観、教育、食文化、農業、水防組織といった地域をとりまく社会環境問題、そして地域住民による対策や知恵が大いに見受けられる。

水屋の設置に関しても、颪風の防御機能(防風林的機能)を持たせたり、鬼門を避けるなど住民の防災に対する意識がうかがえる。
そして、人為的な手段に対して、神を信仰することで自然災害からの守護を委ねる神秘的なもの、超自然的なものの力を借りて自然災害に対応する手段が挙げられる。輪中地域や河川地域では水神信仰が見受けられ、祀る人の立場や地域性によって様々な内容(複合型もある)の水神が祀られる。輪中では特に水難よけや防水を願って堤防守護神、決壊守護神が置かれ、水神祭りが行われる。このような事柄によって、住民は二度と水害が起きないよう祈るとともに、その地点の危険性を伝承・警告してきた。

地域の自治会などによって、各地でそうした慰霊碑やモニュメント、守護像などを設置し記憶をまちの中にとどめようとするものもある。
Kasen.net伊勢湾台風の碑位置図
http://www.kasen.net/disaster/19590926/map.htm

海外についても、多くの国立公園の景観のほとんどが河川侵食の産物であるという。また、ナイル川などの地域において毎年起こる洪水は水循環の一部であり、生命の起源や生命活動に計り知れない恩恵があった。
古代エジプトでは、天文学の知識と併せて、ナイル川の水位によって翌年豊作か凶作かを占った。ダムの建設によって農地拡大、発電、航路の安全、洪水制御といったダムの当初の役割は達成され、人々の生活が安定した一方で、農業が灌漑に依存するようになり、深刻な環境変化が生じ、感染症の蔓延やエビ漁業の衰退などが起こった。

ダムから放出される水は、浮遊砂がない、水温の変化などのため建設前に流れていた自然の河川水とは異なるという。そのため、下流の河畔には今までになかった生態系が形成され、またダム決壊によってこれまでにない洪水被害者数を出しているケースもある。そして、行政区をまたがる場合には、そこでも争いが生じる。そして、ダムなどの人工堤防の設置は、下流での新たな人工堤防設置を繰り返させるといった自己増殖的性格を持ち、結果として河川氾濫対策として地域が設置したものによって自らの地域がより大きな脅威に脅かされてしまう…のかもしれない。

ではあらためて、人工堤防を建設することにより増加した恩恵は何だろうか。洪水の解決策になりえるだろうか。そしてそれより下流の河口付近ではこの人工堤防によってどのような被害を受ける可能性があるだろうか。

またハザードマップにあわせて、普段我々がほとんど意識していない人工堤防ダムが、どこにあり、災害時にどのような恩恵あるいは危険があるかをも伝える必要があるのではないか。

また人文地理学的な視点から河川を見てみると、河川はただ「流れる水」ではなく、人が川の流れに無常を感じ、川の向こうにあるものに憧れ、川を渡ることで勝利を得るといった「人々の思いが集まる場所」として、人々のまさに心の中に流れるもの=心象風景として捉えられ、文学や美術、音楽などにしばしば登場する。(これは『風景の文化誌』(千田稔編)において宮本輝の「川三部作」を通して述べられている。)河川の持つ「境界性」的性格に関連して、登場人物と「他者」、あるいは「この世とあの世」といった空間について語られるものとしても河川は存在する。

2007-06-14 15:28 : 『人文地理学』(07学部ゼミ) : コメント : 0 :
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