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『人文地理学』第8章(後半)

3「資本の論理」と都市化

1. 資本主義的生産様式の下における都市化:資本循環の運動法則
 ハーヴィーによるマルクス主義経済学の立場からの現代社会のプロセスの理論化はどのようなものだったか?
 ハーヴィーは近代以降の経済社会を動かし、形作っている最も基本的な力は資本主義的な生産と消費のシステムにあると考える。
 生産力と生産関係が一体となった、ひとつのまとまりのある経済の仕組みを「生産様式」と呼ぶ。資本主義に基づく生産様式は「資本主義的生産様式」と呼ばれる。
 この「資本主義的生産様式」を特徴付ける最も重要なメカニズムは「資本の循環過程」であり、マルクス主義経済学の目指すところは、この「資本の循環過程」に潜んでいる「運動の法則」を解明することに他ならない。
 ハーヴィーはこの資本の循環運動の中の3つの点に着目する。
第一、 資本の循環運動に介在する貨幣の存在と役割
第二、 資本蓄積の結果生じる過剰蓄積を解消し、資本蓄積の行き詰まりや不均衡を回避するための資本循環の第2、第3の還流の方法
第三、 生産様式の拡大・発展に関与する国家の役割
 ハーヴィーはこれらの諸点を明らかにすることによって資本循環や資本蓄積のプロセスが、時間とともに空間的な運動であることや、都市化がこうした資本の循環運動の中から必然的に生まれでてくるものであることを示そうとする。

2. 資本蓄積と「時間による空間の圧殺」
 交通や通信のインフラを整備することによって、異なる場所の間における取引のコストを引き下げようとする試みのことをハーヴィーは「時間による空間の圧殺」と呼び、この原点となるのが都市化である。
 資本蓄積における貨幣の媒介作用は、都市を中心とする空間的拡大を促すとともに、生産過程そのものに限らず、技術革新や組織化の革新を通じて、「時間による空間の圧殺」という新たな資本への投資を促し、都市化を一層促進してゆくこととなる。

3. 「過剰蓄積」と「過小消費」
 ハーヴィーは資本蓄積の過程そのものと都市化の過程についてその必然的な結びつきについて指摘する。
剰余価値の再生産への投入→資本蓄積における自己増殖→消費の増大がなければ→過剰蓄積
 ハーヴィーは、この資本蓄積の還流の迂回路として、都市における「建造物環境」への資本の蓄積に着目。
 現代都市の拡充のプロセスを、こうした資本蓄積と資本循環の運動の現れとみている。

4. 現代資本主義的都市の諸相
 ハーヴィーは、産業都市に見られるような資本の過剰蓄積の還流の方法が、現代にいたるまで続いていることを確認したうえで、同時に、20世紀中葉以降に見られるようになった、過剰蓄積と過少消費のギャップを回避する新たな方策の仕組みを、それまでの都市化と対比して「ケインズ派の都市」と呼んでいる。
 ハーヴィーは過剰蓄積と過少消費の乖離から生じる経済危機に際して、これまでの資本の蓄積の対応は、ギャップが生じている不均衡の一方、すなわち過剰蓄積の方に着目して、その不均衡を是正するものであったと考える。
 さらに不等式のもう一方の辺に注目する。
それは→過少消費そのものをとりあげ、消費そのものを拡大することによって、ギャップを埋めようとするもの。
 ケインズ派の都市化とは、供給サイドではなく、需要サイドからの都市化を促す政策であり、そのようにして拡大を続ける都市を「ケインズ派の都市」とハーヴィーは呼ぶ。これらの都市で問題になるのは「収入の還流」
But→1980s「市場万能主義」の台頭の中で軌道変更。

5. 論点
逆に資本の循環運動がなければ必然的に都市化は起こらないのか?
情報化や国際かによって、経済の仕組みはどのように変わるのか?
そしてそのことは都市経済のあり方や都市的なエクメネーをどのように変化させていくのか?

2007-11-15 20:20 : 『人文地理学』(07学部ゼミ) : コメント : 0 :
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