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『都市社会学』第2章

『都市社会学』 藤田弘夫・吉原直樹 [編] 有斐閣1999年
第2章 都市と情報 -集積する文化と権力-
キーワード:情報化,都市の情報編集機能,情報社会

1 情報化と都市化
▷情報化のとらえ方
情報化の定義(p.42) 「物理的情報装置の発達と普及を基盤として、情報の生産過程(収集、処理、加工、蓄積、発信)と流通(=伝達)過程、さらには消費過程(受容、処理・加工、蓄積)といった各局面での大量化・多様化・高度化が進み、社会の諸領域において、情報の比重が高まること」
社会の情報化(p.42)・・・「(省略)・・・実用的機能に比して情報的機能がしだいに高まっていく傾向」
⇒社会過程としてのコミュニケーションの様態を変化
 コミュニケーション過程・・・情報の生産・流通・消費過程 (以下の2つが不可欠)
1)物理的情報装置
・・・電話・テレビなどのコミュニケーションメディア,交通機関、情報の生産・消費・流通に関わる諸施設
2)文化的情報装置 ・・・①情報に対する意味や価値の付与という作業を行う基本的な装置としての言語
              ②意味や価値の付与を行う基準となるコード
              ③場面や状況 ― コンテクスト

▷情報装置と社会的空間
 情報化・・・近代化とともに進展 ― 都市化・・・都市空間や国家レベルでの空間を変容させる
    空間の定義(p.43)  ①基本的形式としての空間(社会現象の地理的分布や物理的距離)
②社会的資源としての空間 
               ③社会的行為としての文脈(コンテクスト)としての空間
               ④意味が生成する場としての空間
→社会学では③と④の社会的空間を重視
   ・・・文化的情報装置の作用。社会的空間は社会的行為を規定+社会的行為によって再生産・修正・変化

▷情報化の進展と社会的空間の変容
 都市・・・社会的行為関係が高密度、意味を生成する場として機能する高可能性
     物理的装置の配置→社会的交流の結節・統合機関
国民国家の成立との関連
  情報の伝達(「都市→そのほかの地域、複数都市、国家レベル」
⇒「国民」間での共同体意識の高まり・・・「頭のなかに描く世界」
⇒⇒「想像の共同体」(B.アンダーソン)p.45 ☆マス・メディアの発達と普及による国民国家形成と
そのメカニズム内に存在する価値や利害の潜在と排除
                     ⇒格差、対立、紛争の一要因
2 都市の情報機能
▷都市の情報生産・発信機能
巨大な情報消費地であると同時に情報生産の中心地としての都市
  →都市への情報の生産機能の集中と他地域への情報発信機能の増大
 郵政省による情報流通センサス調査(p.47)・・・東京都の高シェア=情報発信・生産の中核都市
情報の取捨選択への注目必要性 ⇒ 情報環境への影響力

▷マス・メディアによる情報の生産・発信
各都道府県レベル・・・ 地方紙、ブロック紙 ―地域コミュニケーションの重要な担い手
but共同通信、時事通信への依存
⇒情報発信・生産・消費に関する三層構造・・・「中核都市」「地方都市」「それ以外の地域」(大都市の位置づけ)
 「中核都市」としての東京の比率が圧倒的

▷都市における多様な情報消費の可能性
情報消費・・・メディアを通じて伝達される情報の主体的かつ多様なテクスト解読
テクスト・・・「決して作者がつくりだした一義的に構築された世界でなく、読者が読むことを通じて、記号表現と記号内容の新たな結合関係(記号体系そのものの転倒と再生)がつくりだされ、絶え間のない意味生成が展開される、流動し続ける世界」(p.48)
注意すべきテクストの擬似主体化+意味生成過程のパターン化 ex)世論形成
文化的情報装置の影響・・・テクスト解読、パーソナルコミュニケーション、組織コミュニケーションなど
  基盤にある下位文化・・・地域、民族、宗教、言語、世代など
  *社会的空間における文化的情報装置の重層的な構造+個人、帰属集団など多様なレベルでの情報解読作業
=対立や紛争発生、妥協や合意の成立
  *「新しい社会運動」の発生可能性

▷都市の情報編集機能
情報の編集作業・・・・情報の収集、受容、処理、加工
 p.49「対象の重要な部分に注目し、それを印象に留め、同じようにして印象に刻まれたほかの対象の重要な部分ととり合わせる。こういう操作を無限にくりかえして現実感を構成する。・・・・ごく一部の認識によるアンソロジー(=選集)的世界・・・・。われわれはひとり残らず編集を意識しない編集者なのである。」
都市の情報編集機能
 ①日本各地あるいは国際的な情報の「中核都市」としての東京への集中と編集後の各地への配信(p.50)
   「外来文化を受け入れる側にとって、その違和感はすぐに欠如感に転移する。それを克服しようとする力が、在来の文化を躍進させ創造を起す」
  国際レベルの情報の欧米重視の傾向・・・欧米型の近代化達成の国家目標との関連
 ②社会的都市空間という考え方と「編集」という概念の符合
  情報の生産・流通・消費の過程を文化的情報装置とかかわる意味の生成過程としてとらえる
  コミュニケーション過程における価値意識の再生産と変化
  編集作業の擬似主体化+情報や意味の生産のパターン化・・・「連想の文法」(外山)
◇連想の文法 ≒文化的情報装置としてのコード
    「社会生活をつづけているうちに、実際的に望ましい効果をもたらすような連想のみが強化されて、範囲もしだいに限定されるから、結合し合う相手も固定して連想自体が常識的になってゆく」
    連想の文法の社会的都市空間を通じての共有、集積体としての都市空間 ⇒国民文化の成立の促進  
 ③歴史的蓄積物としての連想の文法にもとづく編集作業
  連想の文法や社会的空間によって規定されつつ、同時にそれらを秩序化・再生産し、変化
 ☆☆編集概念、編集作業の特徴の要約☆☆
  情報中核都市における下位文化を基盤とする情報編集作業
  社会的都市空間における連想の文法の再生産+情報編集の多様性の秩序化と制約
  ⇒連想の文法の階層化・支配関係の成立
   ⇒様々なレベルの社会的空間において顕在化
    ⇒情報をめぐる地域間の階層・支配関係の問題として顕在化

3 「情報社会」のなかの都市
▷情報化の進展と都市の成長
 ①異職種の誘発効果(知識職種―波及職種)
 ②同職種の集積促進効果(知識職種)と集積による都市間や地域間の格差
都市間格差の是正への試み
 「地域情報化」・・・テレワーク勤務形態の普及と促進

▷グローバリゼーションと都市の情報機能  
 情報のグローバリゼーション、グローバルコミュニケーション
  ←「文化帝国主義」& 第三世界諸国の従属強化と発展の妨害 とする批判
   先進産業国への情報中核都市の集中化+それ以外の中核都市の情報機能の低下
    =情報の支配と文化支配
    =情報編集作業の権力作用の問題
 ⇔文化帝国主義と逆の見方
・・・・インターネット普及と情報機能面における従来の階層・支配構造の変化の可能性

▷都市と情報 -支配と抵抗の空間
都市の二面性(国内レベル&国際レベル)
<支配>
 情報の生産・流通・消費にかかわる権力的側面 =支配関係
 情報中核都市からの情報伝達・・・中核都市における「連想の文法」による編集や加工や価値の付与
                「連想の文法」や価値意識を規定する文化的情報装置の伝達も含む
<抵抗>
 各都市間(欧米、情報中核都市、地方都市、そのほかの地域)の緊張関係と抵抗の拠点

***論点・疑問点***
●テレワーク、サテライトオフィス、SOHOなどを増やしても、都市間格差が解決されるのか?
●新聞やテレビなどのマス・メディアには情報の生産・流通・消費において都市の階層性が見られるということであったが、インターネットの普及によってその階層性や構造がどう変化するのか。情報に関する都市の階層性と権力関係を解決するすべになるのか。インターネット上でも連想の文法の支配関係があるのか。インターネットにおける中心性、中核都市とは。あるいは都市空間という枠と結びつくのか。
●インターネットが公共圏をつくる可能性はあるか。
 活字と広場としてのコーヒーハウス、テレビの一方的情報発信との違いはあるのか?












物理的情報装置/文化的情報装置
コミュニケーション過程
マス・メディア/マス・コミュニケーション
テクスト解読の擬似主体化
連想の文法
文化帝国主義
都市空間レベルの重層化、相互作用、支配と抵抗

2008-05-22 15:11 : 『都市社会学』(08学部ゼミ) : コメント : 0 :
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