スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-------- --:-- : スポンサー広告 :

『都市社会学』第7章

第7章   民衆の生活世界 ―都市民俗と都市文化―



1. 下町・山の手の生活誌

☆ 武家文化と町人文化
「都市の二元性」→統治機関・権力機関の側からの都市文化 / 町の庶民の側の文化
              (武家文化)          (町人文化)
   江戸・東京 
江戸幕府による「町割」(p.140 図7-1)が下町と山の手の性格の相違に発展

☆ 職・住・遊の近接=下町・町内の完結性
奥井復太郎 「明治・東京の性格」
      下町の商人と職人の4つの特徴 ①地元性―「町内」社会の完結
                     ②伝統性―「きまり」と「しきたり」
                     ③商人道―資本主義以前の姿
                     ④山の手の生活相との対照
都市的生活様式の最初の担い手として、下町の生活文化を重要視

☆ サラリーマン層の出現
1920年代 新中間層としてのサラリーマン層⇔旧中間層の都市自営業者層
    ・生活構造が核家族を単位とした世帯の「家計」中心に形成                   
  ・仕事と余暇、娯楽の分離
  ・下町における店と奥の分離 
  ・郊外鉄道による山の手の拡大

☆ 山の手の拡大
大正期から昭和初期にかけての郊外鉄道の整備・戦後のそれらの延長と急行の運行                                     
→山の手地域の拡大
現在では神奈川、千葉、埼玉の3県にまたがる広大な山の手地域を形成
              ↓
都市文化としてはかつての「山の手」「下町」の区別とは異なった「郊外住宅地」「団地」の性格を示すように

☆ 下町と山の手の境界は消滅していくのか
かつてのように地形を境目として、誰にでも認識できる生活様式、言葉遣い、雰囲気は失われてきている
BUT「下町」的、「山の手」的な生活世界は現在でも大きな生活観の相違となっている

2. 民俗文化と生活文化

☆ 伝承文化と常民
常民=農民 「一回性のない歴史」⇔文字によって書き残されてきた武士・公家の歴史
       柳田国男の目指した「民俗学」
明治~昭和前期 農民の伝承する儀礼、信仰、行事などの根底に民衆の生活世界が存在
一方で 明治・大正以降、大都市では農民の伝承文化とは切り離された都市住民が登場
                   ↓
都市新中間層(サラリーマン層)の出現により、都市独自の生活文化・大衆文化

☆ 盛り場と都市大衆文化
1920年代  浅草 大衆文化中心  銀座 情報発信基地 
       ↓          ↓
1970年代  新宿         渋谷        (p.146 図7-2)

 大阪における道頓堀から阪急・御堂筋へ、神戸における長田・新開地から元町・三宮への移動と重なる

盛り場は都市の生活文化を表すと同時に国家や資本主義文化をも表現している
→都市全体の構造を反映しながら移動していく 

☆ 「主婦」の誕生と核家族化
 大正期の都市新中間層の拡大に伴い「主婦」と呼ばれる存在が誕生
 都市的な生活様式の多くの部分がこの時期の新中間層によって開始された
   産児制限、近代的・科学的生活観、家事の合理化、家計簿の導入、家庭電化製品の普及

 ジェンダーによる性別役割分業や世代間、特に長男夫婦との継承を重んじる価値意識は都市的生活世界においても維持されてきたといえる
 ジェンダー意識の相対化やフェミニズムの浸透も都市生活から生まれてきた

☆ 情報化と生活文化
情報化の影響
 今までマス・メディアによって形成されてきた「大衆文化」がミニ・コミュニケーションやパーソナル・コミュニケーションのよって形成される可能性
 大都市と地方都市、都市と農村などの関係性も、生活様式や文化において似通った傾向を共有するように
 都市的な生活世界の画一化・均質化の動きが起こっている

3. 都市民俗学の《岐路》
☆ 継承か変化か?
「継承と変化」の両局面は都市民俗学をみていくときの鍵概念のひとつ
都市文化は「包摂と排除」の二重性を持つ
→伝承は変化を「包摂」し、新たな「伝承」に変化すると同時に、ある種の「変化」を排除して、「伝承の正統性」を保持していく

☆ 大衆文化の位相
大衆文化……多量性・均質性・複製可能性・土俗製・匿名性・流動性などを内包した産業社会の文化現象の歴史的・形態的な特徴を示す概念
近代以降の都市は大量生産―大量流通―大量消費の空間的基盤を担ってきた
→都市民俗を研究対象にする場合、大衆文化の側面も考慮する必要性

☆ 都市内部からの伝承母体
都市民俗学は、大衆文化論とも接点を持ちながら、民族の担い手を都市に求めていかなくてはならない

☆ 大都市文化とサブ・カルチャー
人口が多く集まることによって新しい下位文化が形成されやすい
現代の大都市は「世界都市」と呼ばれ、国民国家の文化・グローバル文化が重層的に重なっている

☆ 台場地区のニュー・コミュニティと都市民俗
港区台場地区という誕生して間もないコミュニティにも、グローバルな世界文化・東京のウォーターフロントという副都心性・地域民族文化の芽生えまで重層的に構成されている
→都市民俗学にとって貴重な事例


◇ 論点 ◇ 

◆ 明治の下町と商人と職人の特徴として住居・職場・遊楽の生活の3拠点を1ヶ所に統合せしめていることが挙げられているが、六本木ヒルズ等の複合施設にも見られるように現在でもそういった開発が進んでいる。
  1ヶ所に統一するのがやはり理想的なのだろうか。

◆ 「都市伝説」は、マス・メディアや流行現象を抜きにして語ることはできない(p.152)とあるが、このような大衆文化は何を媒体としてどのように広がるのか。
また誰か面白い都市伝説を知ってる人はいませんか??

2008-06-19 01:53 : 『都市社会学』(08学部ゼミ) : コメント : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

contents

過去の記事

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

ブログ検索

訪問者数

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。