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『都市社会学』第10章

第10章 「都市計画とまちづくり -「共」の都市計画による市民都市への道― 」(田中重好)

1.都市の発展と都市づくり
◎都市計画と都市社会学
・これまで―都市は「所与のもの」と認識
・都市=内部からの力(市場の力)+コントロールしようとする力
・都市空間=人々の活動の集合的産物
・都市計画=都市を空間的にコントロールし、都市の効率性・快適性を高める計画

◎城下町の誕生
・近世、日本の都市が最も計画的に作られる。兵農分離に伴う。

◎都市計画の暗黒時代
・明治中期以降…近代都市の成長、But計画的な発想に弱い。乱雑な都市空間。
・明治後半~大正中期…めざましい都市発展。都市計画法。
・昭和期…軍国主義化。

◎戦後復興の都市づくり
 ①都市の個性の喪失→画一的な都市空間の形成
 ②財政難による復興事業の縮小。「負の財産」。

◎高度成長時代の都市づくり
急速に成長、発展。
But都市の制御不能→大都市に人口、産業の集中→住宅地のスプロール化。
                 ↓
            公共的な都市基盤整理へ


2.日本の都市計画の特質
 1990年以前の特質
    ①都市マスタープランの欠如→事業中心主義
    ②都市利用規制の緩やかさ
    ③国家主導or住民不在

◎都市マスタープランの欠如
・近代化による激しい社会変動→マスタープランが定まらない。
・日本の都市計画制度=マスタープランを持たない→「事業中心主義」
               ↓
「文脈」の軽視、不確定な理念→不明確な中心軸や空間的構造、混合的空間構成

◎緩やかな土地利用規制
 ①市街化区域、市街化調整区域の区域区分
 ②地域地区制
 ③地区計画制度

・日本の都市計画=「建築の自由」に寛容←土地所有権の問題
            ↓
都市環境の質の劣悪化

◎国家中心の都市計画
・戦前…都市計画=国家のための計画
・戦後…地方分権的。But最終的には国がコントロール。
・近年…生活環境に対する市民の要求が多様化、高度化。


3.都市計画からまちづくりへ
◎都市づくりの方向転換
・戦後日本…「負の財産」
→都市の拡張「負の新陳代謝」
<課題> ・「負の新陳代謝」から「正の新陳代謝」へ。
    ・既成市街地の再開発。

・1990年代からの方向性
 ①都市拡張時代の終わり
 ②都市計画などの転換
 ③まちづくりの活性化

◎都市拡張時代の終わり
・1990年代、総人口の減少、大都市への人口集中の鈍化、地方への人口定住。
<課題> 既存中心市街地の更新
        ↓
ニュータウン建設などを利用
   <課題> 既存の都市の再開発や保全。個性の再発見。
◎都市計画などの転換
・都市計画そのものの質的転換のきざし
  *都市計画法の改定
    ・市町村独自の「マスタープラン」の導入
      →事業主義的な都市計画から脱皮へ。
       長期的には都市の成長管理の手段へ。
       地方分権化、市民の都市計画の参加。

◎住民全体のまちづくり
・「法定」都市計画の欠如である、市民参加の不備や土地利用規制の不備を補うもの
・今住んでいる人々の要求⇔バブル期

・「地域の個性」を反映
・住民との「合意と参加」
・「時代を先取りした」「新しいまちづくりの領域を切り開く」可能性

まちづくり(生活領域に関連)→①住宅、住環境まちづくり
               ②景観まちづくり
               ③歴史を生かしたまちづくり
               ④防災まちづくり
               ⑤交通からみたまちづくり
               ⑥健康、福祉のまちづくり
               ⑦水と緑のまちづくり
               ⑧生態環境のまちづくり
               ⑨循環型まちづくり
               ⑩市民まちづくり
                         など。

◎住宅・住環境まちづくり
・都市中心部の老朽木造住宅地区の再開発が直面する問題点
    ①借地、借家などの権利関係が複雑
    ②高地価による住民の立ち退き→「住み続けられない」立ち退き型再開発
    ③高齢化による経済力の無さ
    ④公的介入のしにくさ
・都市計画→公共空間、施設の整備
  But 住宅、住環境まちづくり→個人の住宅の取得、維持改善
・「改善型まちづくり」
    ①「小規模再開発や共同建替えを進め、住環境の改善を段階的に実現する」原則
    ②「住民と地域社会の主体性、自立性、継続性を重んじる運動としてのまちづくりと、参加の原則」
    ③ボトムアップ型の地区計画の立案と住環境整備の原則
  ↓
・「新まちづくり」
    ①「みんなが安心して住み続けられるまちづくりを、住まいづくりを通じて実現する」
    ②「住民、地権者の主体性と行政、専門家の協働により公共的な仕事として住まいづくりとまちづくりを進める」
    ③「共同建替えによる新町屋を基礎単位とした自律的なまちづくりプロセスを生成する」


4.結びに―「共」の都市計画
・これまでの都市計画…「公共」対「私」、「公共」対「個人」、市民は「計画の客体」、「ゆるい規制」、市場メカニズム
                 ↓
・「共」の都市計画…公と私の中間に存在するもの
    ①「共同のルール」の形成の可能性
    ②「公と私の新しい関係性の構築」の可能性
    ③「新しい公共性の形成」へとつながってゆく可能性
    ④絶対的な土地所有の観念が市民レベルから修正される可能性
 
  ※「望ましい都市像の共有」
「地域において媒介し、総合しうる都市政策のビジョンの共有」

  ※日本の都市が市民型都市へとどう変貌していくか。



≪論点1≫
・本章に戦国時代の城下町形成について述べられていたが、戦国時代にはどのような独自性を持つ都市が形成されていたのであろうか。また、都市機能空間によって都市の優劣は決まっていたのか。

≪論点2≫
・「共」の都市計画とは具体的にどのようなものなのか。それによって、その地域に(国レベル、個人や市民レベルで)どのような変化があるのか。

2008-10-16 14:25 : 『都市社会学』(08学部ゼミ) : コメント : 0 :
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