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『都市社会学』第11章

第11章 都市の危機管理 -地域防災とボランティア・ネットワーク-

  キーワード:災害 危機管理 コミュニティ ボランティア・ネットワーク

1、大都市災害の諸相と現在社会

▽都市を襲った災禍

都市はさまざまな災禍と隣り合わせで存在している

→疫病の蔓延、火災・水害・地震などの災害、飢餓など現れる飲食の確保

危険に対して対処方法や備えを発達させ、その危険に対応できるしくみを開発しなければならなかった(都市が存在しつづけるため)

しかし、都市は常に予測を超える災禍にさらされる危険を抱えている

ex.古代都市ポンペイの滅亡、中世都市を襲ったコレラ、ペストなどの伝染病

日本:浅間噴火や島原大変などの火山噴火災害、関東大震災、阪神・淡路大震災などの

地震災害

P.A.ソローキン 人類に降りかかる種々多様な災禍のうち、戦争、革命、飢餓、

ペスト(疫病)の4つが、発生頻度、破壊力の点でもっとも恐ろしい

▽現代社会における危険

・現代社会では、危険のグローバリゼーションを強く意識する必要が出てきている

ex.核爆発・核戦争、異常気象・オゾン層破壊といった地球環境問題など多様でかつインパクトの大きい危険

・現代社会では、自然災害と人為災害の境界づけがますます難しくなってきている

歴史的に積み重ねられた人為の営みが原因で引き起こされるケースがある

→不可知な危険にさらされている「危険社会」である

災害によって受ける影響も複雑な社会システム、巨大なシステム(情報ネットワーク)を媒介にして、多様な形で思わぬ連鎖を繰り返しながらあらわれてくる

=情報ネットワークの情報そのものが被害を拡大させる病巣にもなりえる

▽都市災害の複合性・波及性・連鎖性

都市災害の特徴とされる災害の複合性・波及性・連鎖性への防災対応は?

各個別の組織、系列団体、セクターにおいて

・経済性、効率性を求めるばかり、防災を視野の外へおく

・競争原理により他の組織、セクターとの連携が悪い、

という現代社会の状況では非常に厳しく、

それぞれの組織・系列団体・セクターが相互にかかわりあう接点において多くの盲点、矛盾点が災害時、噴出し全体的な機能不全に陥る可能性が極めて高い

市民社会全般のなかでの危険要因に対する問題関心の薄さという問題もある

▽高齢型社会における災害

少子化傾向と高齢化の進行のなかで、従来、高齢者等の災害弱者を支えてきた家族やコミュニティの変容が進んでいる

核家族化が進行して、高齢者のみの世帯が増加している一方、コミュニティ内の人間的なふれあいが弱化しつつある都市生活では、災害をはじめとする種々の危険に対してますます虚弱な体質をもつようになってきた(阪神淡路大震災はそれを浮き彫りにした)

2、コミュニティ活動と広域ネットワーク

-グローバル化とローカル化のはざまでの協働・連携のしくみ-

▽行政の災害対策と自主防災活動

従来の防災対策は、

1)行政が中心となって進める災害対策

2)地域や企業が中心になって進める自主防災活動 

という2つのレベルで行われてきた。

1)あらかじめ当該地域の自治体が防災関連諸団体や他の自治体と常日頃から連携を取り合って対応策を協議し計画化しておくとともに、特定の期間や団体等との協定や登録制度等を通じて、これらの特定のニーズにこたえられる専門職や専門的な技能保持者との強いネットワークを事前につくっておく必要がある

2)日頃から地域の危険要因に対して関心を払い、安全性を視野に入れた地域社会づくりに努めるとともに、緊急時には自治体や他の地域防災活動と連携をとって地域住民全体のケアができる体制をつくりあげていく必要がある

▽ローカルな住民活動の制約と展開

ローカルな住民活動は地域住民の防災意識を高めるという点では、さらに今後も充実させていく必要があるが、今組織のあり方をめぐり再検討を要する段階がきている

1)今後はさらに日常時における地域危険箇所の点検から環境改善、高齢者・障害者等の日常的な福祉まで視野に入れた活動が必要とされる

2)地域外の防災活動団体との多様な連携や関係の構築(相互支援活動や交流の活性化)、通勤者を含めた住民以外の関係者との連絡調整、地域内外のさまざまなボランティア活動団体との活動交流等、閉ざされた活動から開かれた活動への変換が求められる

3)自主防災活動の担い手層の高齢化がいわれつづけており、担い手の年齢層の拡大とサブ・リーダー群の新たなリクルートが課題となっている

▽ボランティア・ネットワークの可能性と必要性

大都市災害を考えた場合、既存の自治体における災害対策や、自主防衛活動などに典型的な〈小地域のコミュニティ〉をベースにした地域住民活動では必ずしも充分に対応しきれない問題群が構造的に発生する=ボランティア・ネットワークが必要である

▽生活圏の拡大と広域ネットワーク

現代の大都市を考えた場合、個々の生活者の生活圏が拡大している

→個別の地域コミュニティのなかだけでは解決できない問題群が多い

都市間の機能関係が広範囲なものとなっているため、ある都市が被災すると、遠隔地にまで波及する

→現代の大都市の生活自体が、より広い範域を想定した支援関係、広範囲にわたって張り巡らされたネットワークの必要性とその必然性を示唆している

▽地域性の差異の拡大

大災害時に

多数の問題が集約的に表現れ壊滅状態に陥る地域、

特定の問題が集中的に発生して対応に苦慮する地域、

そして比較的問題が少なく地域の活動力もあり地域外との応援協定等のネットワークも充実しているため被災時のさまざまな障害に立ち向かえる地域

と各地域における災害危険の質や程度に違いがみられ、また住民構成やその多様性の度合いにも違いが見られる=地域性の差異がある

▽ボランティア・ネットワークと情報流通

支援を可能にする情報の流通を維持するしくみはもっとも重要なライフラインであり、ボランティア・ネットワークの機能の1つはその情報機能を担う

3、安全性を視野に入れた地域社会づくり

-ハードとソフトの管理と計画-

▽阪神・淡路大震災におけるボランティア・ネットワーク

被災地の過酷な環境下で活動する災害ボランティアの活動資源(時間・情報・関係等)

は、限られている

→各自がもてる資源(関係)を可能な限り活用しつつ、他団体や行政・企業等の他

セクターとネットワークを組み、相互に連携・協力していくことが不可欠である

阪神淡路大震災におけるボランティア・ネットワーク

・西宮市の「西宮ボランティア・ネットワーク(NVN)」

行政との緻密な連携関係を軸に、西宮のほぼ全域にわたる避難所情報や物資ニーズを集約、管理し、効果性効率性を重視した救援活動を展開していた

・長田区のNGO系団体による「リーダー・ミーティング」

NGO系団体同士で「リーダー・ミーティング」を開き、地域内の支援ニーズを集約し、各団体が得意とする活動分野(炊出し、物資供給、情報収集・提供など)を分担する

→こうした基礎自治体レベルのネットワークだけではなく、被災全体を視野に入れた連絡調整機構として「阪神大震災地元NGO救援連絡会議」という広域的なネットワークづくりも試みられた

▽震災以降の民間団体によるネットワーク構築の試み

1. 災害時に備えて平時から「顔の見える」関係を作っておくため
2. 活動分野を特定せず、自由に参加できる形態をとりながら
3. 「緩やかに」繋がっていく

といった目的のため、民間のボランティア・市民活動団体によるさまざまなネットワーク構築への取り組みが行われてきている

さらに、都道府県を越えた広域レベルでも災害支援を目的としたボランティア・ネットワークの形成も徐々に構築されている

▽現代社会におけるボランティア・ネットワーク

地域が抱える危険への対応を考慮したうえで、(基礎自治体を含めた)行政府と民間セクターとの協働、連携のしくみを構築していくことが重要になっている

■論点

Ⅰ、被災時の対応、備え、関心はどの程度あるか

Ⅱ、災害に合ったとき、災害支援をするとき、何をすべきか

2008-10-23 00:54 : 『都市社会学』(08学部ゼミ) : コメント : 0 :
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