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『社会学』第7章

第7章 空間と場所 


Sec1 壁に突き当たる近代化空間 ~「管理」と「再生」の現在~
・地下鉄サリン事件・同時多発テロetc… 「無差別テロ」=日常空間を恐怖の対象に

・U.ベック…安全やリスク管理は、一度昂進が始まると拡大しやすい。
 ~リスク管理の激化の流れ~
①敵と見なされた集団は管理され、その管理対象は異質なもの(他者)に及ぶ
②リスクを持つ空間自体が管理対象になり、私的空間外に監視が及ぶ
③管理対象が社会全体に及び、管理の強化が「必要悪」と見なされる

・都市…【これまで】異質な他者との共存の場としての実験場的意味
    【こんにち】異質な他者を排除する場としての機能が働く場

 ・空間論的転回…【近代】空間とは速さの増大によって乗り越えられるもの
         【現代】速さの増大により多様な空間イメージと場所ごとの差異が誕生


Sec2 社会学の空間体験 ~近代都市からの出発~
都市の発見―社会調査から社会政策へ
 ・産業革命、工業化、植民地帝国といった18~19世紀の社会の爆発的変化
  ⇒繁栄の陰の劣悪な住居条件、労働条件、社会解体…『都市のもう一つの半分』誕生

 ・「都市のもう一つの半分」…社会学の主の研究対象になり「社会調査」というスタイルを確立
<研究家と研究内容(著書)>
 F.エンゲルス:『イギリスにおける労働者階級の状態』(1845年)
C.ブース:ロンドンの貧困者率が30%を超えることを調査(1889-1903年)
 松原岩五郎:『最暗黒の東京』(1893年)
 横山源之助:『日本の下層社会』(1899年)
  <問題対処法とその内容>
「理想主義」W.モリス、E.ハワードら
  反都市主義(アンチ・アーバニズム)など、生産力主義を離れ、
人間的・田園的な世界への回帰を理想とするもの
「生産力主義を受け入れて飼いならす主義」
  革命による社会主義的ユートピアを目指す視点と資本主義的ユートピアを目指す視点、
  社会政策の拡充による改良主義的空間を目指す視点をせめぎ合わせるもの(現状)
ウェーバーと自治的都市の夢
 ・M.ウェーバーの疑問
  「資本主義や市民社会が近世以降の西欧においてのみ誕生しえたのか」
   ⇒禁欲的生活倫理と都市の存在を指摘
都市とは異なる権利や身分をもつ人々がいわば偶然共存する空間。中世の西ヨーロッパの都市は例外的に人々が共同体のメンバーとして対等の関係を結ぶことができた点が資本主義と市民社会の誕生要因と言える。

「つながり/距離」を実現する空間とは―ジンメルからの展開
 ・G.ジンメルの都市のとらえ方
  第一次的関係(地縁・血縁)が弱体化、第二次的関係(目的・機能)が台頭し人間関係は匿名性を帯び、人々のつながりよりも距離感が支配的になるが、都市に客観性、自由、普遍性をもたらす。
  また都市が共同体を目指すには、「よそ者」に対して開かれた、寛容な空間である必要がある。
                           →創造都市論(R.フロリダ)に受け継がれる

「野生の都市」に秩序を見つけ出す―シカゴ学派とそれ以前
 ・20世紀初頭:歴史や伝統にしばられずに大都市化するシカゴ(野生の都市)
  ⇒社会学者は「社会的実験室」として注目…エスノグラフィーやマッピング等の手法が確立
                 Ex:R.パーク(人間生態学) E.バージェス(同心円状モデル)

 ・「自然発生的地域」:R.パークが名付けた、都市における人々の多様な道徳的距離の 
互いにかみ合わない部分が、モザイク的な小世界を生み出すこと。

Sec3 20世紀という経路 ~空間はどうつくられてきたのか~
 ・現在と1世紀前の空間論においての類似点
① 都市研究の対象が格差や階層化を課題としている点
② 移民や移動が空間研究の最重要テーマとなっている点
③ 巨大な世界システム(帝国主義・多国籍企業など)がローカルな空間に影響力を与えている点
                                ⇒自由主義・新自由主義が背景 
 ・人口分布と移動から見た日本列島の1世紀
① 都市化社会から都市型社会へ(2005年、総人口の86.3%が市部に居住)
② 郊外社会の形成(1960年代をピークに、居住区の郊外化が進む)
③ 地方圏の人口減少(過疎が少子高齢化により顕著化)

郊外社会の変容―理想から迷宮へ
 ・「洋式トイレの話」…あこがれの洋風生活を提供するニュータウン=20世紀後半の象徴

・フォーディズム(大量生産・大量消費)体制⇒都市のスプロール化(無秩序な拡大)が発生
   ⇒公共財の供給に政府・自治体が関与する集合的消費が都市生活の中心に
 ・日本の郊外社会:個人主義傾向の強い新住民と伝統的共同体に基礎をおく旧住民の混在する社会
 <1960年代末>「コミュニティ」概念が社会統合への目標として政府に採択
                 ⇒男性が都市部に勤めに出向くため、女性が地域社会の担い手に
      <現代> 郊外住宅形成から半世紀以上経過し、世代交代による問題が噴出
           停年退職による男性の地域回帰・ブルーカラー化による混住化による諸問題
                            ⇒結果として他者の排除・エッジ都市化
           都市基盤維持費用の増大を防ぐためにコンパクトシティに政策転換

都市空間の再編―分断される社会と空間
 ・J.フリードマン「世界都市」節
  日本では80年代のインナーシティー問題を皮切りにグローバリゼーションの波が押し寄せる
   @ニューヨーク、ロンドン、東京などグローバルな都市間競争の激化
 @都市内での大型、大規模な施設・設備メガ・プロジェクトの激化
 @ジェントリフィケーションによる都市・周辺の格差

岐路に立つ地方圏―縮小社会の逆フロンティア
 地方圏
  江戸時代:五街道や海運などの分散的地域構造
  明治以降:地方を画一的に統治、更に満州や台湾までも画一的統治下に置く。
  終戦以降:限られた国土を徹底的に開発することで経済復興・発展を目指す(開発主義)
→1950年代、工業都市に地方圏から人口流出。工業開発進度に応じた格差が生まれる(不均等発展)
        ⇒この格差是正のための政策が打たれるが90年代に開発主義体制が壁にぶつかる
          理由①地方圏の財源の削減と開発政策の失敗による負債の蓄積
          理由②商店街の荒廃による地域社会の担い手不足
          理由③社会的共同生活の維持が不可能な限界集落の増加
90年以降:開発主義の限界に対する施策として、地方圏の「合併」がなされているが、
①地方性を生かした内発的発展、②地方分権制度の構築、③都市との関係の再構築、
などの工夫なしには問題解決に至らない。

Sec4 場所を取り戻す
空間から再び場所へ
・場所とは
  空間:ある抽象的な広がりを持つ領域のこと
  場所:自身にとって熟知したものに感じられる空間のこと

・メンタルマップ(K.リンチ)
  3枚のロサンゼズス市の地図…場所の不平等性(階級による差異)を示す
場所性を消費する―商品としての場所
・今日の場所性=消費されるものとして生産される
観光における場所性(J.アーリー:観光のまなざし)…旅行者の求める「記号」を提供する
  再開発における差異化の戦略…マクロな画一化の反面、ローカルな差異化に大きな意味
                 ⇒再開発を正当化する理由として場所性が利用される問題がある

地域への回帰―社会関係資本としての場所
・コミュニティのとらえ方の変容
L.ワース「生活様式としてのアーバニズム」 近代都市の地縁・血縁関係の弱体化を指摘
 B.ウェルマン「コミュニティ解放論」    地縁・血縁関係から心理的一体感による選択的な絆へ
⇒阪神・淡路大震災を皮切りに、地域コミュニティが再注目される・・・社会関係資本の重要性

・社会関係資本:誰かの葬式に行かないなら、自分の葬式に誰も来てくれないだろう
        「個人間のつながり」「社会的ネットワーク」「そこから生じる互報性と信頼性の規範」
 
場所の両義性を知ること
・ただの空間から場所を取り戻すには様々な問題がある
⇒場所の両義性とは?
  ①ひとつの空間に複数の場所や場所性が併存することの問題
  ②地域のアイデンティティと場所のマーケティングの問題
             
Sec5 「空間と場所」の社会理論へ
「そこに在るもの」と「そこにないもの」がつくる社会
・社会の空間構成の構造転換
 @「移動」を介さずに空間を拡大できる @場所の多様化(ネット空間) @社会の見方の変化
                       →グローバリゼーションとポストモダンに起因
・H.ルフェーブル:多様な空間の発生過程「空間の生産」を指摘
 「空間的実践」・「空間の表象」・「表象の空間」

空間からの再出発
・監視社会
  ⇒空間の生産過程における矛盾=監視社会の不完全性
・結論…どんな社会になろうとも悲観せずにそれらの対象を明確にし、それらを見据えることが大事

*論点*
①身近な再開発の例はどのようなものがあるか、またそれはp227のような傾向があるのか
②公共の空間における監視カメラはどのような暴力性を持っているのだろうか。またそれらを廃した場合の代替案はあるのか

2009-01-08 23:14 : 『社会学』(08後期学部ゼミ) : コメント : 0 :
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