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序章 場所の価値とは

序章 場所の価値とは

1.風景の背後の世界へ

●産業(製造業や小売業、飲食業etc…)の経営を考える場合、「場所」が非常に重要
→why? 場所の選択がその企業の成長の鍵を握っているから

●価値のある場所=市場や港などとの地理的要因や業種、時代や企業の経営戦略によって異なってくる

<エピソード1 ~渋谷~>
・インターネットビジネス系のオフィスが集積
→why? 『空気』がいいから
→『空気』がいい=最先端を行く町で働いているという誇り
お気に入りの店が近くにあること
同業の仲間がたくさんいること、など

◎このような『空気』が、新しいメディア・コンテンツ作成や画期的なシステムの発想といった、「知識創造」や「イノベーション」を誘発していることが重要

<エピソード2 ~沖縄~>
・データセンター(地震等が起こって会社のデータが消えたり破損したりするという万が一の場合を備えて、データを保管しておくところ)が立地
→why? 地震の被害が少ないから
東京でテロがあった場合に距離的に離れているため被害を受ける可能性が低いから
中国や東南アジアとの中継点に位置しているから、など

◎場所が有する新たな「価値」が、新しいビジネスと市場を創出しつつある

<エピソード3 ~京都~>
・京都の町家ブーム(伝統的な京町家を改装した飲食店が急増)
→why? 京都には場所の「ブランド性」があるから
→さらに、「祇園」には京都の中でもまた異質かつ特別な「ブランド性」がある
(東京でいうところの銀座や青山、六本木、西麻布など)

◎企業の側(立地を考える側)からすれば、店を構える場所を選定し、どこの「ブランド性」の力を借りるのかが重要となる
2.場所の「価値」と立地論

●立地論では従来、「費用削減」と「収入増大」の2点のみが議論されてきた
→BUT! 筆者:それに加えて「付加価値」というファクターも重要である

◎企業は、「費用削減」と「収入増大」がもたらす収益性をにらみつつも、将来の競争力やリスク回避力、イノベーション力などの企業の成長力を生み出す「付加価値」の高い場所をめざして移動(立地の場所を選定)しているといえる

3.マイケル・ポーターと場所のチカラ

<マイケル・ポーター>
従来では、国際的な競争力やイノベーション力は企業の内部(組織の在り方や経営者=リーダーの資質・才能)に鍵があるとされてきたが、彼は現実にはその企業が立地する「場所(国)」の経営環境から獲得されていることを明らかにした(→ダイヤモンド・モデルp30,31)

◎筆者:場所が企業に与える力を、「費用削減」、「収入増大」、「付加価値」の3つの因子を合わせたものであるとし、これを「場所のチカラ」と規定

4.場所のチカラと立地戦略

●場所のもつ3つの効果を与えるチカラ
①費用削減のチカラ・・・・・例)途上国への立地移動
②収入増大のチカラ・・・・・例)日本(小さい市場)から中国(大きい市場)への進出
③付加価値増大のチカラ・・・例)上述の渋谷、京都、沖縄など

◎これら3つのチカラのバランスを考えることが立地戦略であり、それは企業にとって「成長力」をもたらす場所探しでもある

5.立地論と経済地理学

●経済地理学の3つの関心事
①空間や地域が有する空間構造(パターンモデル)の解明
②空間や地域が構造化(編成、不均質化)されていくメカニズムの解明
③産業立地の結果生じる地域格差や空間格差を解消するための空間的な政策研究
→立地論は特に②と大きく関与

<チューネン(経済地理学者)>
農業における同心円的な土地利用の成立は、収入と費用のバランスによるものであり、この2つの因子が空間に秩序や構造(編成、不均質化)をもたらすことを明らかにした(農業立地モデルの理論p35)

→BUT! この理論はあくまで空間利用(経済学的なマクロな視点に立った理論)を扱ったものである

◎筆者:本書では、このような従来の経済学上の理論からでなく、経営学(立地主体の側)の立場から、現実に即して、企業立地のダイナミズム=「場所のチカラと立地の関係」を解明していく


論点
①本書では、場所のもつ「付加価値」について、その具体例として、安全性(沖縄)やブランド性(京都)などを挙げていたが、この他にどのような性質(その場所の持つチカラ、)が企業を惹きつける「付加価値」となっているだろうか。
②また、現在は重要視されていなくても将来的に付加価値が生まれそうな「場所」とは、どんなところが考えられるだろうか。(これからの未来を創造していく上でのキーワードが重要か?)
③逆に、現在は高い付加価値がついているが、10年先、20年先にはその価値はなくなってしまう場所はあるだろうか?(現代を語る上での「ビジネス成功」のキーワードは?)

2009-10-29 14:57 : 『立地ウォーズ』(09後期学部ゼミ) : コメント : 0 :
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