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第4章 ネットワークと立地

第4章 ネットワークと立地


1.現代企業の立地とネットワーク
☆アルフレッド・ウェーバーの「工業立地論」
→「輸送費」に着目。工場の最適立地とは、基本的には輸送費の最小地点である。
=場所のチカラの中でも、輸送費というコストを削減するチカラを重視する理論。
BUT 限界も…
   ①「単独工場」を想定して構築されている点。
   ②企業活動の外部性を理論に取り込んでいない点。
⇒結論:現代の工場立地は多数の関連事業所との「ネットワークの効率性」によって決まる。工場新設時にも、その工場がネットワークのなかで担う役割(機能)によって最適な位置が決まる。
※立地をネットワークという視点からとらえることが現代の企業立地を考える視点である。

2.ネットワークの視点とコンビニのドミナント型出店
☆ネットワークで立地を考えるということはどのようなことなのであろうか。
<コンビニの店舗ネットワークの場合>
→「ドミナント型出店」:配送センターを出発したトラックが巡回しやすい地理的範囲内に集中的に出店すること。
⇒ネットワークの空間的効率性(最適性)が問われる!!(図-1参照)

3.ネットワークのタイプと機能の立地
☆ネットワークは組織の機能のあり方や権限のあり方を映す鏡である。
【ネットワークの3種類】(図-2参照)
①「ピラミッド(ツリー=樹状)」型ネットワーク
  →縦方向の結合は強い。横方向は断絶の傾向。「階層ネットワーク」とも。
②「ハブ・アンド・スポーク」(車輪と車軸)型ネットワーク
  →ハブを経由しないと別の場所に移動できない。スポークの本数を集約することでネットワーク全体の効率が良くなる。
③「フラット」型ネットワーク
  →各事業所が平等な位置づけ。 Ex.インターネット
4.ピラミッド(ツリー)型の事業所ネットワークと場所のチカラ
Ex1. 行政機関 →ヒエラルヒーが明確に存在。
Ex2. 東京一極集中問題 
→東京に企業の意思決定機能が集中。(図-3参照)
     ※場所のチカラが、組織のネットワークを介してシステマティックに変化!!
    →上位階層の都市同士は交流があるが、下位都市と上位都市の間には断絶性が高い。
     ※企業の事業所ネットワークのあり方は、都市グループ間の経済的な結合を断絶する結果を招く。
Cf. 「世界都市論」:グローバル化の結果として生まれた世界都市をめぐる議論

5.ハブ・アンド・スポーク型のネットワークと場所のチカラ
→輸送拠点の立地に見られる型
※ハブ地点には倉庫や関連事業所などの施設が立地。
※輸送ネットワークの構築は、どこにどんな物流施設を立地させるのかという問題。
Ex1. 那覇空港
   →「アジア・ゲートウェイ構想」の成功事例。
   →大きな「費用削減のチカラ」を有している。
Ex2. コンビニ企業(図-4参照)
     a)多くの納入業者が直接店舗に配送する方式。
     b)各エリアごとに特定の問屋を指定し、その指定問屋がほかの問屋の荷物をまとめて一括して納入することでトラックの便数を減少させる方式。
       =「窓口問屋制度」
     c)エリア毎に独自の配送センターを設け、そこに各問屋からの荷物を集約したうえで店舗毎にまとめ直して各店舗に専用トラックで配送する方式。
       =「共同配送センター」方式
    ※ネットワークのスポーク数を減らすためにどのような「ハブ」を構築するのか。
Cf. 近年では、物流合理化が地球温暖化のCO2削減への取り組みと密接な関係である。

6.フラット型ネットワークと場所のチカラ
→組織のあり方より、多数の事業所間での情報ネットワークのあり方に典型的に見られる。
◎フラット型であると、処理効率や情報共有効率が飛躍的に上昇。
 But. 組織の業務を効率よく遂行する際には、業務内容や指揮命令等をある程度明確にしておくべき。
    →我が国の「フラット型組織化」はピラミッド型を簡素化したもの。
           =事業部制、グループ制、カンパニー制
    ※情報処理ネットワークのあり方におけるフラット型と、業務処理組織のあり方におけるフラット型とは同じでない。
☆フラット型ネットワークな立地にどのように反映されるのか。
  ・フラット型情報ネットワーク…データ処理拠点の立地部分
  ・フラット型組織…事業内容に応じた臨機応変な立地が可能
             →特定の立地パターンを有さず、都市の階層性を反映しない。
 But. 実際は多くに企業がフラット型組織を採用しながら、事業所立地はピラミッド型組織を継承している。

7.空洞化とネットワーク再編
・「空洞化」…国内の製造業が大量に海外に移転させること。
・「空洞化の危機」…空洞化によって雇用の減少、失業率の増大、国内経済の停滞、技術力の低下を招くこと。
<空洞化とネットワークとの関係>
☆空洞化を大局的にみると、1つの事業所の海外移転は社内の事業所ネットワークの部分的な修正・変更の結果である。
→「事業所ネットワークの最適化」と「事業所ネットワークの再編」の結果である。
※空洞化という現象も、背後のネットワークのダイナミズムのなかで認識される必要がある。

8.世界最適立地とグローバル・ネットワーク
【製造業の海外進出の動機】
①「費用節減のチカラ」
②「収入増大のチカラ」
③「付加価値増大のチカラ」
※場所のチカラと立地の関係は、海外進出という現象を考える上でも重要な視角。
※従来は国内で最適な場所のチカラを探索していたが、国外の場所のチカラも選択肢に入れて探索するようになった。=海外進出やグローバル化の意味
◎海外進出が行われるということは、国内で完結していたネットワークが海外にも拡大してグローバルな視点から最適化が図られるようになること。
⇒「世界最適立地」…それぞれの事業所機能の特性に応じた最適な場所を求めること。
⇒「グローバル・ネットワークの最適化」…世界最適立地をネットワーク化し。シナジー効果を最大化すること。
※グローバル・ネットワークでは、各拠点の関係性が問題になる。

9.巨大小売資本のグローバル・ネットワーク
◎グローバル・ネットワークが小売業においても見られるようになってきた。
→「グローバル・リテイラー」
→小売業も、大量の商品を各市場で仕入れて海外の店舗に輸出するという、グローバル・ネットワークを有している。
※グローバル・リテイラーには、どこに店舗を立地させるのかという問題だけでなく、どこに商品調達拠点を構えて、どこからどこに向けて輸出するのかという問題も存在している。 →販売と調達の2つのネットワークが複雑に絡み合っている。
※グローバル・リテイラーもグローバル・ネットワーク型の企業である。


<論点>
1.ピラミッド型事業所ネットワークの都市階層において、下位都市と上位都市の間の断絶性を軽減させようと思えば、どのような取組が考えられるのであろうか。
2.グローバル・ネットワーク化によって生まれた「世界都市」は、どのような影響をもたらすのであろうか。  Ex. 情報通信の速さ/地域格差

2009-11-26 15:49 : 『立地ウォーズ』(09後期学部ゼミ) : コメント : 0 :
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