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第6章 商業集積と立地

第6章 商業集積と立地


1 商業における「集積の利益」とは
商業集積  零細な小売店が自然発生的に集まった商店街
計画的につくられたショッピングセンターや地下街

★小売業における「集積の利益」とは??★
○主体(小売業)の側から・・・
「収入増大のチカラ」
  品揃えの拡大→市場ニーズへの対応力増大→顧客吸引→売上増大
「費用節減のチカラ」
  共同駐車場・アーケード・集客イベントなどの個別店舗の負担費用の大幅節減
「付加価値増大のチカラ」
  店舗の社会的信用度の上昇=ブランド性の確保 例)銀座
  上記二つよりも立地選択により大きな影響を及ぼすチカラ!
○消費者(顧客)の側から・・・
・費用の節減
  多様な商品購入や特定の商品の比較購買を一ヶ所で行うこと(「ワンストップ・ショッピング」)により、各店舗へのアクセス・コスト、時間コストの両方を節減
・付加価値増大の利益
  場所のブランド性に起因する付加価値
   その商品を「どこで」買ったのかということへの特別な「意味」と「価値」
  集積が有する付帯施設に起因する付加価値
   商品購入以外の機能を同時に果たせるということが付与する付加価値

◎商業集積は、主体と顧客双方にとっての集積の利益が明確に確認できる!

2 立地論から見た商店街問題
1950年代~60年代 日本の商店街が活気づいていた時代
→駅前や中心市街地でのスーパーの立地、郊外での大型店の立地による商店街の衰退


★なぜか??★
・閉鎖店舗の増大、顧客のニーズに対応した品揃え・集積内での店舗の最適配置ができていない
 →品揃えの充実度・ワンストップ性の低下により、消費者の費用節減に貢献できていない
・飲食店やアミューズメント施設などの付帯施設がほとんど存在していない
 →付加価値増大のチカラがきわめて小さい

◎商店街では集積としての場所のチカラが生じていない!

3 集積のマネジメントと「所有と利用」
商店街…自然発生的 ⇔ ショッピングセンター…計画的
→「集積のマネジメント」の有無

★「集積のマネジメント」とは??★
・「集積全体=施設全体のコンセプト」…誰をターゲットにするのか
・「店舗=テナント選別」…コンセプトに沿った商品とサービスの供給
・「ゾーニング」…施設内のスペースの意味の明確化
・「顧客動線の設計」…どのように各ゾーンを回遊させるか
・顧客動線に沿ったゾーンごとの「店舗の最適配置」
・「テナントの入れ替え」…業績の悪い店舗への退店勧告
・「テナント配置の変更」…売上や流行に対応し、フロア全体の顧客の流れを効率化
・各種のアミューズメントや飲食店、カルチャー施設の整備

一方商店街は・・・
・多様な人々をターゲットにする店舗が混在→統一したコンセプトの不在
・店舗の配列は偶然によるもの→ゾーニングや店舗の最適配置はなされていない
・店舗が店主の住居と一体化→立地変更=配置の最適化は不可能
・商売をやめても他人にそのスペースを貸したがらない
→ショッピングセンターと商店街の違い・・・「所有と利用のあり方」!
商店街…所有者と利用者が一致
→・何をしようが所有者であり利用者である者の自由
   ・実質的な家賃や人件費(家族でやっている場合)はゼロ
ショッピングセンター…建物の所有者と店舗の経営者は切り離されている
→・集積のマネジメントが可能!
   ・家賃がテナントの経営努力や新陳代謝をもたらす「しかけ」として機能

◎集積のマネジメントは、所有と利用が分離されてはじめて可能となる!
4 タウン・マネジメントと立地
「タウン・マネジメント」…欧米で始まる
タウン・マネジメント機関(TMO :Town Management Organization)が商業や居住機能の充実や公園整備、遊歩道の整備などの幅広いまちづくりを行う

TMOによる商業機能の再生への取り組み
 強制的に店舗の立地移動をさせ、地区内の店舗の業種構成の適正化(テナント・ミクス)とその最適な配置をめざす→集積のチカラを復活
→所有と利用が分離されていたからこそ可能
→とくにアメリカではTMOが大きな強制力・資金力を有する

日本でもタウン・マネジメントの発想が導入され、TMOが各地につくられる
→・所有と利用が分離されない状態でTMOだけがつくられる
・TMOには大した権限・財源が与えられなかった
⇒中心部の商店街の立地のマネジメントができる状態にはならなかった
新しい商業施設を建設してTMOが管理し、地元の商店を入店させる手法をとる都市も
 →・空き店舗だらけで業績の悪い店に対して退店勧告ができない
・管理運営組織の多くが第三セクターであったため、民間企業的な責任あるマネジメントの発想ができない
  ・地元の商店主の利害が優先して集積全体の効率化が実現できない
⇒厳格な集積のマネジメントが行われなかった

◎日本のタウン・マネジメントはかけ声倒れに終わっているケースが多い!

5 所有と利用を分離した商店街

香川県高松市・丸亀町商店街
それぞれの店主が商店経営者である以前に地権者であるという原点に立ち返り、地権者の立場から危機感を共有し土地の資産価値を上げることを目指した
→自分よりも土地の資産価値を上げることができる他人に貸し出すことを受け入れる決断
①商店街のすべての土地所有者が「まちづくり会社」と契約し、「所有と利用」の分離に成功
②商店街の全体のコンセプトを統一するために、そぐわない商店を廃業させる
③業種構成を見直し、商売替えの要請や域外からの店舗誘致を行う
④商店街をゾーニングし、それに合わせた店舗配置の最適化(立地移動)を行う
⇒商業集積のマネジメントそのもの!

①の所有と利用の分離が実現したからこそ、②③④が可能に。
商店街の土地購入は、所有者の抵抗と莫大な資金により不可能に近い
→丸亀商店街は土地の所有権はそのままに、まちづくり会社が土地の「利用権」を入手
→商店主たちが廃業しても賃貸業への転換によって新たな生活が営める

◎全国初の「所有と利用の分離」の試みをベースに、集積のマネジメントをめざす!

6 商店街の流動化
屋台型の自動車(移動販売車)・・・場所(立地点)の制約を受けない
 ・「収入増大のチカラ」を複数の場所から拾い集める→非常に効率が良い
 ・立地に伴う家賃(地代)は発生しない
 ・毎日同じ場所に出店しないため消費者から飽きられない
→固定された店舗を構えると・・・
 ・家賃や光熱費、人件費などの経費が発生して利益が縮小
 ・顧客の来店の動機づけが難しくなる

商店街の店舗・・・毎日同じ場所で営業
 ・業種構成や配置の最適化が困難
 ・空き店舗が出て商店街が歯抜けだらけになっても改善が難しい
 ・毎日変わり映えのしない商店街に飽きてしまう
★筆者の提案・・・商店街の商店構成が週に何度か入れ替わったら??★
 ・やる気のある経営者の店舗をあちこちの商店街に移動
 ・毎日ではなく週に一日、三日といった限定
 →珍しさも手伝ってかなりの集客効果が望める!

◎「商店街の流動化」が、商店街の再生のひとつの手法となるのでは!

論点
●すべての商店街において、「所有と利用の分離」を実現し集積のマネジメントを行うことは可能でしょうかor良いと思いますか?
●集積のマネジメントを行わず、本来の姿のままで活気づいている商店街も存在する。そのような商店街はなぜ生き残れているのだろうか?
●また、集積のマネジメントを行わずに廃れた商店街を復活させる手法はあるだろうか?

2010-01-14 22:51 : 『立地ウォーズ』(09後期学部ゼミ) : コメント : 0 :
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