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第1章 場所のチカラと企業の成長戦略

第1章 場所のチカラと企業の成長戦略



1 立地戦略の方向性
 ◆企業の立地戦略
  「立地戦略」「立地適応」「立地創造」という3ベクトルがある
場所のチカラとの関係
1 立地選択――― チカラの利用型選択
         チカラの創造型選択

2 立地適応――― チカラへの順応型適応      3 立地創造
         チカラへの創造型適応
  
 






2 立地選択と企業成長
 ◆特異な立地現象
立地選択…「儲かりそうな場所を探すイメージ」
  but ①賃金や諸コストが高い日本にわざわざ中国から工場を戻している
②コンビニのすぐ近くに同じチェーンのコンビニがまた開業する 
 
【賃金や諸コストが高い日本にわざわざ中国から工場を戻している】
  産業の空洞化
・円高の影響により中国に工場を移転         
・2002年頃からは生産部門も中国に移転



but 近年、国内工場増設の動きがみられる
   ex)九州の自動車工場 大阪湾岸の液晶パネル工場(パネルベイ)
    ⇒技術開発の継承・蓄積・漏洩回避の為に先端技術を国内に囲い込む
∴立地の国内回帰とはコスト削減のチカラよりも技術開発力の保持・強化という『場所の付加価値』を重視した立地選択の結果である

※また、消費者の安全志向の高まりと海外での事故リスク回避のために国内回帰を行っている子供服業界のような例もあり、立地選択における戦略的な「視角」に注目せねばならない

  【コンビニのすぐ近くに同じチェーンのコンビニがまた開業する(近接立地の謎)】
   ・Aチェーンのコンビニの50m先にコンビニ向け物件Cが供給
    →放っておくと(シェア争い中)Bチェーンが出店し、Aの売り上げが奪われる
    →AチェーンがCに出店すると店舗当たりの売り上げは減少、but利益は確保可能
                           (ジャイアンツ選手獲得理論)
   ∴場所のチカラのバランスを考えるにあたり、チェーン店の場合は1店舗ずつの損益とは別に店舗ネットワーク全体の損益という「視角」が必要となる。また、店舗の立地選択は競争戦略の「視角」からとらえる必要もある
    
3、立地適応と企業成長
  [立地適応とは]
立地はその後の環境変化によって場所のチカラも変化する
   そこで、場所への「適応」によって企業成長を持続させる必要がある
   ここでは「場所のチカラ」いかに厳密に順応できるかが重要である
  ◆近年の立地適応の例
   ①近年の中国の日系工場がその性格を変化させてきている
   ②同じチェーンのコンビニや衣料品店でも店舗によって品ぞろえが違ってきている
   ③マクドナルドが地域別に価格を変える制度を導入した
  
  【近年の中国の日系工場がその性格を変化させつつある】
   中国=世界の工場
・バブル崩壊後の1990年頃の日本国内大不況
・90年代後半~2000年代初頭に大規模な中国進出(日本向け製品が主流)
・中国が世界各国のメーカーの世界戦略拠点に(日本向け→世界市場向け)
・2004年頃~中国国内市場の成長=内需向けの生産が増加(世界市場→中国国内)
   *日系工場…中国の成長に伴って工場機能を変更するという、立地移動することなく、中国という場所のチカラの変化に適応しながら企業成長力を持続させるという『立地適応』を行ってきた。

【店ごとに品ぞろえが異なるチェーン店】
   チェーン店
・同じ規格の店舗で同じ品ぞろえをし、同じサービス(顧客対応)を提供=標準化
・標準化が進む…個別店舗における品ぞろえと商圏特性とのギャップが広がる
・近年「立地適応」化の傾向にある




   ex)コンビニ
    立地の変化が速く、立地移動が多い業界⇒圧倒的な閉店数=場所取りゲーム
    店舗リストラから既存店舗の売上向上への転換(品揃えの変更)…立地適応
                    ⇒アパレル店・外食産業にも同様の傾向

  【マクドナルドが地域別に値段を変える】
   マクドナルド―地域別価格制
・外食チェーンの主コスト=家賃、人件費⇒店舗ごとに利益差
・90年代の大幅値下げ・家賃、人件費の上昇=店舗間でコスト差が広がる



     *単なる値上げという批判もあるが、これも場所のチカラの差で利益率や商品価格が変化するという「立地適応」の例である。

4、立地創造
[立地創造]
 場所のチカラそのものを開発・創造していくタイプの立地選択であり、立地適応。
 場所のチカラの創造によって、他では得られない成長力を獲得しようとするもの
 ⇒付加価値の少ない土地に立地し、付加価値を創造することで多大な利益を得る
◆近年の立地創造の例
 ①市街地や繁華街・駅から離れた場所に大型商業施設が立地する
 ②人通りがなかった裏通りに若者向けのファッションを扱う店舗が軒を連ねる

【街地や繁華街・駅から離れた場所に大型商業施設が立地する】
イオンモール
・90年代末の規制緩和以降、農業地帯に大型モールを開発、車の客層を狙う
・地方圏=高い車所有率、整った道路整備、安価な土地
・工業跡地=市街地縁辺、駅周辺
 



*中心都市の小売業や商店街に与える影響が大きい
⇒郊外化は大型店が先導したというよりも、そもそも公共施設や住宅などが郊外化することで都市自体が郊外拡大した結果、立地創造の可能性を有する場所が広がり、大型店が郊外に立地したケースも少なくない。
*中心地は不利になってしまったのか?
  ⇒「中心地での立地創造」をするべきである


【裏通りに若者向けの店舗が軒を連ねる】
 裏原宿
・表参道と明治通りの間に位置する裏通り
・90年代末からHIPHOP系、スケーター系のアパレル店が出現
・周辺には若手デザイナーのショップ…「レアもの」=若者に人気
・今やファッション発信基地となる…場所のチカラを持つ
 *アメリカ村・堀江・中崎町にも同様の傾向がみられる
  ・都心ではあるが、「収入増大のチカラ」に乏しかった土地である点
  ・大規模繁華街、ビジネス街に近接している点
  ・先端ファッション、カフェ、レストラン、サロンが多い
☆これらは立地主体(企業や事業者)側からの働きかけによって、それまでの場所のチカラが弱かった地域が付加価値を有するようになったケースである。

◆「まちづくり」「地域活性化」へ
地域の側が同様の(付加価値の創造を促す)働きかけを行い、立地創造が成功すれば「まちづくり」「地域活性化」へとつながるのではないか?

5、地域の側からの立地創造
  ◆空堀地区の立地創造
   空堀地区
・周辺はビジネス街に隣接する住宅地として発展
・空襲の被害を受けなかったため戦前の情緒を残した景観を維持
・バブル期以降、長屋等が取り壊され景観が損なわれる⇒「からほり倶楽部」
・倶楽部により長屋再生が行われ、長屋が複合商業施設に生まれ変わる
・現在は街歩きやアートプロジェクトが行われる土地
   *長屋再生事業によって空堀という土地が持っていた付加価値の開発・創造に成功
→「地域の側からの立地創造」
  
but「からほり倶楽部」の例は厳密には「地域の側からの立地創造」ではない
    「まちづくり」…地域で生まれ育った人が地域の将来を模索し、議論を進める=意見調整や利害調整に大きなエネルギーを奪われる
      「からほり倶楽部」…「よそ者」がリードし、勝手に進めたプロジェクト
               =「地域の成長戦略」との関連づけがない
      →空堀地区の家主の多くはマンション経営者で景観消失は止まる気配が無い
       「よそ者」がいなくなれば再生事業は終わってしまうのだろうか…?

論点
①立地適応の観点において、マクドナルドの価格変化が挙げられていたが、そのような例は他の企業にはあるのだろうか。(山奥の自販機?)
②立地創造の観点において、『郊外型大型店』と『裏通りの若者ファッション街』がイオンモールやウラハラを例に挙げられていたが、他にはどのような例があるのだろうか。またそうした商業施設が建つことで周辺環境がどのように変わるのだろうか。

2009-11-05 20:29 : 『立地ウォーズ』(09後期学部ゼミ) : コメント : 0 :
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