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澤の最新論文

澤の最新論文です。

澤 宗則 「グローバル経済下のインドにおける空間の再編成 -脱領域化と再領域化に着目して」,
人文地理62-2,pp.132-153, 2010(査読あり)


要旨

 本稿は1991年の新経済政策以降のインドの空間変化を、経済のグローバル化による空間の再編成の一環ととらえた。インドの空間の再編成のプロセスを、ナショナル、リージョナル、ローカルのスケールごとに分析し、ギデンズの近代性に関する理論を援用した脱領域化と再領域化の概念の有効性を確かめた。さらに各空間スケール間の相互関係を明らかにする。その結果、空間は上位空間スケールに組み込まれながら、脱領域化かつ再領域化することを示した。

 ナショナルスケールの脱領域化は、インドへの外資・労働力・情報の流動性が高まり、国家の枠組みが緩くなることによってもたらされる。これに対して、外資誘致のためのインド政府による金融市場・労働市場・インフラ整備政策により、必然的にナショナルスケールでの再領域化が生じる。輸送機関の高速化とITの発展、および立地規制の政策的緩和により、空間的障壁が重要でなくなるにつれ、工場やオフィスに関する立地条件に関してリージョナルスケールでの脱領域化が進む。これに応じて、外資をめぐるインド国内での都市間競争が高まり、リージョナルスケールでの再領域化が必然的に進む。外資の誘致に成功した大都市の郊外や都市近郊農村では、グローバル化によって独自の景観や伝統・歴史といったローカルな文脈に埋め込まれた「場所」が剥ぎ取られ、上位の空間における経済的価値によって新しい意味づけをされながら、ローカルスケールでの脱領域化が進行する。同時にその変化のプロセスそのものがローカルな文脈に再び埋め込まれる中で、都市郊外や近郊農村の再領域化が不可避的に進む。

 グローバル化とは、近代性の帰結として、時間―空間の圧縮を加速度的に推し進め、社会的行為を上位の空間の中に位置付けることにより、空間の脱領域化と再領域化をやすみなく続けることである。これらの過程を通じて、ナショナル、リージョナル、ローカルの各スケールの空間はグローバルな空間に次第に組み込まれてゆくことを示した。


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2010-05-27 12:50 : 澤ゼミ構成員研究活動 : コメント : 0 :
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