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グローバル・シティ 第6章 グローバル・シティ―脱工業化時代の生産の場

第6章 グローバル・シティ―脱工業化時代の生産の場

●空間的技術的な変化によって、グローバル・シティが世界経済で負わされるようになった役割を明らかにする
・そのためにサービス産業と金融(2つの成長セクター)の空間経済を分析する
・ニューヨーク、ロンドン、東京が2つのセクターの場として担う役割とその限界を検証
⇒2つの成長セクターが大都市圏や国全体の経済にどう統合されているのか
・生産者サービスに限定して分析し、3都市がそれぞれの国の都市システムでどのような位置付けにあるかを考える

生産者サービスの場所―国家、地域、そして都市
<3か国に共通するもの>
① 国全体で、全産業における雇用の伸び率より生産者サービスの雇用の伸び率が高い
⇒そしてニューヨーク、ロンドン、東京の伸び率より全国の伸び率の方が高い
(1977~1996年のデータより)

② 3都市における生産者サービスの全雇用に占める割合は、全国レベルより33%から100%高い
⇒ロンドン・ニューヨークでは保険業の職が失われるも、金融業全体では伸びる

③ 生産者サービス全体では3都市の雇用分布に大きな影響を及ぼす
⇒ 国全体の生産者サービス雇用における3都市の重要性が高まっている
⇒立地係数が特に不動産業で高い、1970年代から90年代にかけておおむね立地係数は低くなっているが、生産者サービスの絶対数が増えているため偏った集積は変わらず

④ 大都市圏中心に位置し成長する生産者サービスと、地域全体で成長する生産者サービスではタイプが異なる
⇒特定地域に集中しつつ、地域内では分散している(例:ロンドン)
⇒ある特定のセクターの成長が、他の複数のセクターの成長を促す?

⑤ 生産者サービスが3都市の商業中心地や金融街へ過剰に集積
⇒マンハッタンでは金融・保険・不動産セクターと企業者サービスが集中
⇒シティでは一度集積が弱まるも1986年の規制緩和以降再拡大
⇒千代田・中央・港・新宿も都内金融・保険・不動産セクターの4割が集中
都市階層の新たな要素
①生産者サービスの空間経済における3都市以外の都市の位置付け
②都市のタイプによって異なる生産者サービスの構成
→2番手以降の都市との格差が激しいロンドン(1991)、東京も全国の雇用に占める割合は名古屋・大阪の2倍(1995)、他の大都市と同程度のニューヨーク(1997)

●イギリス
・グローバル市場志向のロンドンに生産者サービスが過度の集積
⇒生産者サービスの雇用はロンドン地域が全国の3分の1以上を占める(121万9000人)
⇒しかし国全体の生産者サービス雇用の成長で、ロンドンへの偏りは修正される(1970年代は4割がロンドン)

・専門特化の企業者サービスにより南東部が国民経済から切り離される
⇒南東部とその他の地区の差異の原因は生産者サービス
⇒製造業都市では、製造業で働きながらも製造に携わらない者の割合が高い(研究開発中心の小規模企業)
⇒しかしロンドンでは、生産者サービス全体に占める上記の職の割合は国内で最低
⇒中心機能のロンドンへの移転は、雇用が少ない原因と関係しているのか?

・ロンドンと他の都市の階層
⇒ロンドンに近い二番手の都市では、金融サービスがロンドンに移っていく(南東部、バーミンガム)、バックオフィスなどは低コストの都市に分散する
⇒ロンドンの中小企業が利用する社外アドバイザーは93%が南東部に立地

・ロンドンとシティ
ソフトウェア関連のセクターが発展、ロンドンと南東部のセクターを多様化させる
⇒ロンドンに優秀な人材が集まりITセクターの柔軟な労働条件のもとで働く結果、知識主導型のITセクターで様々な部門が発展(…その中心がシティ)
ITセクターでも内部の構成要素ごとに立地に違いあり
⇒金融ソフトウェア・出版・企業者サービスはシティの東側に、マルチメディアはロンドンの西側に
⇒ロンドンの中でも特定の地域に集積していることは、集積効果の重要性と経済の最先端セクターにおける「場」の概念の複雑さを示す

・1970年代はロンドンが中心となる巨大な経済複合体により、南東部でも生産者サービスが成長した
⇒しかし経済のサブシステムが地域で異なるため、ハイテク・サービスや現地向けのサービスは南東部、国際市場向けの生産者サービスはロンドンと分化
⇒そのためロンドン以外の南東部では製造業の弱体化と共に生産者サービスが衰退
⇒ロンドンと残りの地域は断絶された

●アメリカ
・ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴに生産者サービスが集中
⇒ニューヨークの金融サービス業が再編され、一部企業に収益が集中
⇒しかしシカゴはグローバル・シティとはいえない?

・農工業複合体を相手に発展したシカゴの金融業は、複合体と共に衰退。
⇒しかし生産者サービスの一部は成長し、世界市場向けになっている。
⇒先物取引市場の取引量や額は上昇傾向、地元の巨大企業の多くが移転しながらも法人向けの高度サービスはシカゴに残る
⇒グローバル市場に参入する周辺都市の企業との取引によって生き残っている?

●日本
・グローバル市場を志向する主要セクターがすべて東京に集積
⇒しかし製造業の重要性は失われていない、東京は国内経済の命令・統御機能を担っており国際的サービス機能の場としては発展途上、政府が経済活動の役割を担う
⇒金融と保険の3大都市への集積、しかし製造業中心だった大阪と東京の差は広がる

まとめ
・3か国の生産者サービスの空間経済は国全体への分散と特定の地域への過剰集積
⇒それぞれの国の従来の都市階層に沿って分布するはずが、イギリスはロンドンへの過剰集積が南東部全体の成長の原動力に、日本は東京に最先端部門が集まり大阪との格差が拡大、アメリカはニューヨークとロサンゼルスがシカゴと差をつける

・グローバル市場を志向することによる成長…都市の階層間に断絶もたらす
⇒バランスのとれた都市システムや国の統合の背景に、製造業主体のフォーディズムが不可欠な要因となっていたのではないか
⇒日常業務が地理的に分散しても、労働の組織化のための情報通信の比重が増加。戦略的機能は中心地に集積

・金融の中心地と産業の中心地では生産者サービスの複合体が異なる
⇒金融の中心地の成長にはグローバル市場への輸出と関わりがある
…主要都市が生産とサービスの取引に適した市場であることに、過剰な集積がどの程度関係するか

・産業や地域の違いを超えて、サービスの財化が進む
⇒経済や規制の枠組みが複雑であったことから民間・公共を問わず中間サービスが必要に、労働も情報技術の発展により組織化の形が変わる
⇒労働の組織化の変化はあらゆる産業・地域で起きている

論点
①日本がアメリカ、イギリスと比べて製造業が衰退していない要因はなぜか
②国の製造業が衰退することや、中枢機能が特定の都市に集積することで、私たちの生活に及ぼされる影響はどのようなものがあるか。本章での現象をヒントに考える

<中国グループ> 
中国グループは今の中国の都市が成長している背景を踏まえて、都市において製造業が発展することと中枢機能が特定の都市に集積することが生活に与える影響について議論をした。
 議論のまとめは空間的に都市と地方二つの部分を分けっている。それぞれの空間に人口、経済、環境三つのカテゴリーに意見を集約した。
 中国の場合、近年の都市の外来人口を増え続いている。人を集めいている同時に外来人口による戸籍問題と城内村問題など都市問題をだんだん現れている。一方、地方には都会へ出稼に行く人を増え、家庭の分裂と農村部の子育て問題などを深刻になっている。
 経済面を考えると、中枢機能を都市に集積することによって、都市部には就職のチャンスを増えている。ゴローバルの影響で外国の資本の輸入し、都市の形を変え、都市中の店も商品も多様化になっている。しかし同時に、都市の過剰開発と知的財産に対する侵害行為など問題を指摘されている。
 都市の間と都市内部の諸関係を見ると、都市間の高速道路と鉄道などインフラ整備を整備さらたことで、大都市の間の連係が昔より密着になっている。大都市内部のインフラ整備も整えている、市内交通が便利になっている。一方、都市発展と拡大の同時に環境問題も深刻になっている。
 疑問と課題として、中国の行政実行の特徴によると、大きな都市開発プランを立って実行することがまだ可能である。しかし、ここまで実行したプランが市場の試練を通れるかどうかという疑問を持っている。それに、資本は流れやすい方向に流れていくから、都市は資本の性質により同型都市に変えていく傾向が見られる、同じような開発は元々都市の個性が無くしていく可能性も考えられる。


<総合司会コメント>
国の製造業が衰退することや、中枢機能が特定の都市に集積することで、私たちの生活に及ばされる影響はどのようなものがあるか、今回も前回と同じように日本人チームと中国人チームに分かれて議論した。
 日本人チームは、製造業の衰退により、公害がなくなるといった環境面と若者の職業選択の悪化といった社会面への影響が挙げられた。また、東京での事例を考え、製造業の衰退につれて、若者の流出により地方の衰退が発生した。グローバル化により、若者とエリート外国人の奪い合いなどが考えられる。 
 中国人チームは国の製造業が発展することを前提として、我々の生活に受ける影響を大都市と地方それぞれの視点から人の面・経済面・環境面に細分化して議論した。結論として製造業の発展により、生活が便利になる一方で、社会排除、過剰生産リスク、偽物問題も発生している。グローバル化によって中国は多核化しており、都市の個性化もなくなる恐れがある。
 今回、両チームが自国の事情に踏まえ、製造業の変化と都市に機能集積により、我々の生活が受ける影響を挙げていた。共通点もあれば、国によって相違点もある。
2015-06-19 18:52 : 『グローバル・シティ(サッセン)』(15年度前期大学院ゼミ) : コメント : 0 :
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